和食器webショップ〜やきものの里肥前有田皿山から普段使いの和食器をお届けします〜有田焼・伊万里焼・三川内焼・波佐見焼
・
お気に入りの器は、どうしても使う機会が増えてしまい、それだけに、割れたり、汚れたりすることが多くなってしまいます。 結局、お気に入りの器ほど早く割れてしまい、あまり使わない器が、割れないで残ってしまうと言うのは、どこのご家庭でも同じではないでしょうか・・・ (ノTェT)ノ
でも、やっぱり器は使ってもらってこそ本望・・・食器棚に飾られたまま出番の来ない器は少し可哀想です。 そう思うと、十分に任務を全うして割れていった器は、幸せなのかもしれませんね。
このコーナーでは、愛着のある器を少しでも永く使って頂けるように、器を取り扱う上での、ちょっとした工夫や、注意点をご紹介します。
◆ お気に入りの器を末永く使っていただくために ◆
■ 糸底について
糸底とは器の底(器が直接テーブルの上と接する面)の部分で、この部分には釉薬が掛かっていないので、ザラツキがあります。
出荷の際には、十分に研磨しておりますが、少なからずザラツキが残る場合があります(特に陶器(土物)の場合)。漆などのテーブルをお使いの場合、糸底により傷をつけてしまう場合がございますので、クロスやマットをお使いいただくことをお勧めします。
特にザラツキが気になる場合は、器の高台どうしを合わせて円形に擦り合わせるか、サンドペーパーなどで磨いてください。
■ 柄物について
絵柄の描かれている器の中には、下絵と言われる、釉薬の下に絵が描かれたもの(染付がそうです)と、上絵と言われる、釉薬の上から絵が描かれたもの(錦・色絵などがそうです)があります。
下絵の器は、釉薬に守られているため、擦っても絵が消えたりすることはありませんが、上絵の器は、表面に描かれているため、強く擦ったり、長年の使用により絵が消えたり色が落ちたりすることがあります。
上絵の器は、柔らかいスポンジなどで洗うことをお勧めします。
■ 食器洗浄機での使用について
陶磁器で作られた器は、食器の中では比較的強度に優れている製品と言えますので、強度的には「食器洗浄機」でのご使用も通常は問題ないと言えます。ただし、製品の特徴次第で薄手の製品や変形ものなど、縁欠けや破損しやすい製品も御座いますのでご注意ください。
陶器(土物)の器については、強度の面で劣る場合が御座いますので「食器洗浄機」で使用される場合は器の強度を見極めてご判断ください。
上絵の施された器について「食器洗浄機」の使用で、色絵の変色や剥がれなどの報告も聞かれるようですので、ご注意ください。 なお、下絵の器に関しては絵柄が剥がれることは御座いません。
■ 電子レンジでの使用について
金彩・銀彩を施した器(渕金などもそうです)は、電子レンジで使用しますと金彩・銀彩が焦げてしまいますので、電子レンジでのご使用はお避けください。
■ 土物(陶器)の取り扱いについて その1
粉引や焼締め・土鍋といった土物(つちもの)の器は、吸水性が高いため、吸収した水分や成分で器の色が変わったり、水漏れが起こったりすることがあります。そこでご使用になる前に、土肌の隙間を埋める作業として、鍋などに器をいれて30分ほど煮沸していただくことをお勧めします。その際、米のとぎ汁で煮沸すれば、なお効果的です。煮沸後は完全に水分を乾かして収納してください。
■ 土物(陶器)の煮沸と乾燥の必要性について記事にしましたので参照下さい。
■ 土物(陶器)の取り扱いについて その2
土物の器は吸水性の高い器です。そのため、ご使用後十分に乾かないまま長期間しまわれた時など、器にカビが生じる場合があります。ご使用後には、十分に乾かして湿気の少ない場所に収納することをお勧めします。
■ 土物(陶器)の取り扱いについて その3
土物の器に、油物などの料理を盛るとシミが出来る場合がございますので、料理を盛る前には器を水につけご使用いただくことをお勧めします。
■ 土物(陶器)の取り扱いについて その4
土物の器をご使用後の洗浄について
洗剤を使って洗浄した際は、十分にすすぎをしてください。特に土鍋は、洗剤の成分が土鍋に残っていた場合に、次回ご使用の際、土鍋から洗剤の成分が煮沸され黒く浮き出してくる場合がございます。
土物の器を陶磁器の器と一緒に洗う際には、器の強度差があり、土物が欠けやすくなりますので充分ご注意ください。
■ 修理について
器が割れてしまった場合、追加購入できる品物なら、新たに購入することも出来ますが、すでに作られていない品物ですとそうもいきません。本当に気に入っているものは修理して使うという方法もあります。渕欠けなど小さなキズなら、自分でも修理出来る「金接ぎ(キンツギ)」のキットなども販売されているようですし、自分で修理できないような大きな破損は、専門業者に頼むという方法もあります。
金ツギを施した器も、また違った魅力で味わいが出て良いかもしれません。 そうやって修理した器は、また一段と愛着が沸いて本当に末永くお使い頂けるのではないでしょうか。